食について
1.農業
食には生産者の問題と消費者の問題があります。両者の関係が絡みあって様々な問題が発生しています。
昔、都市が出来る前は、それぞれが自給自足で生産者イコール消費者でした。
都市ができることにより様々な職業が生まれ生産者と消費者が分かれていきます。
日本では高度成長時代に工業化がどんどん進み、工場の労働者不足から、農業を捨てて都会に行く人が増えて
いきます。
農産物の輸入も増加し、日本の農産物より安い価格で販売されるようになります。また、消費者の農産物離れ(特に米)がすすみます。
そこで、農業も大規模化、効率化が必要ということで農薬がどんどん使われるようになります。
農業の経済的魅力がないこと、社会的地位が低いことから若い人に農業離れが進み、農業従事者の高齢化がすすみ
ますます農薬に頼るようになっていきます。
また、消費者が季節外れの果物(いちごなど)や野菜(冬のトマトやきゅうりを求めるようになり農業に大量の石油が使われるように
なります
2.加工品
農産物以外の加工品についても、戦後の食事の欧米化、さらにアメリカからハンバーガーなどのファーストフードが入って
きて大きく変わります。消費者は安くて、簡単に食べられるものを望むようになります。
カップめん、冷凍食品、レトルト食品がたくさん出回るようになります。サプリメントも凄い数です。
3.漁業
魚業も同じようなことが起こります。
安い高級魚を望む消費者のために養殖が盛んになります。アジアでもマングローブを伐採してエビの養殖が始まります。
養殖の魚の病気予防のために大量の抗生物質が使われています
4.販売
販売面ではスーパーとコンビニが中心となってきました。小売店はどんどん廃業に追い込まれました。
大量の商品を安く、24時間どの店でも同じものを売るようになりました。見た目、安さ、便利さが選択基準です
5.食に何が起きているか
上記の時代の流れの中に一体何が欠けているのでしょうか。
それは食の安全と環境への配慮です。
かつて食品の裏側に原材料を記載するように法改正があった時に、メーカーは売れなくなることを心配して反対しましたが
全く心配ありませんでした。消費者の選択基準に安全性はあまりなかったのです。
その結果メーカーはますます見た目が良くて、価格が安い商品を市場に投入していきます。
食品添加物のオンパレードです。
発ガン性が疑われるものもたくさんあります。
農業でもどんどん効率性を求めて遺伝子組換えにいこうとしています。
環境面でも大量の食料が廃棄されています。日本の廃棄量は欧米の1.8倍と言われています。
世界で8億の人が飢餓線上にいるのにです。出るゴミの量も膨大です。
農薬、食品添加物、合成洗剤による水や土の汚染は深刻です。
はたしてこのような社会が持続可能なのでしょうか。
私たちはそろそろ未来に負債を残すような生き方を見直す時期にきているのではないでしょうか。
6.食とは
人間を含めた動物は食を他へ依存しなければ生きていけません。他の命を奪うことにより、自分の命を支えていく存在です
何を食べていくかはどう生きていくかということでもあります。食べることの選択は自らの生き方の選択でもあるはずです。
安くて便利で見た目でも食べるものを選ぶということは、生き方もそういうことだということになります。
脳を含めた私たちの体は食べ物で出来ています。食べるものを変えることにより考え方も変わるというこは当然のことです。
食にこだわるということは、食がどのようにして作られるかにこだわるということです食を人任せにしないで、自分で
考えれば見える世界も違ってくるはずです。